画/馬堀法眼義孝
■「景徳伝灯録」
帝日く、「朕、即位以来、寺を造り、経を写し、僧を度すること、勝げて数うべからず、何の功徳かある」
師日く、「並に無功徳」
帝日く、「何を以てか並に無功徳」
師日く、「人天の小果、有漏の因、影の形に随うが如し。有りといえども実に非ず」
帝日く、「何をか真の功徳と謂う」
師日く、「浄智妙明にして体自ら空寂なり、是の如きの功徳、世に於て求めず
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■解説
その昔、中国にある梁という国の武帝と、インドからやってきたダルマとの問答。
武帝「私は即位以来、多くの寺院を建立し、写経をし、僧侶を育ててきた。私にはどのような功徳があるのか。」
ダルマ「功徳などない。」
武帝「どうして功徳がないのか?」
ダルマ「あなたの求めている功徳とは、人間界における有限的なものにすぎず、影のようについてまわる煩悩の原因となる。功徳とは実体のないものである。」
武帝「では、真の功徳とはどのようなものか?」
ダルマ「真の功徳とは、浄智妙明なものであり、空の境地である。この世に求めるものではない。」
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